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ハムソベ史

History

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ハムソベ史

歴史の中のハム・ソーセージ・ベーコン

紀元前15世紀頃

中近東のバビロニア地方でソーセージが作られる

紀元前7世紀頃

ホメロスの「オデッセイア」にソーセージが登場

4世紀中頃

ローマ皇帝がソーセージ禁止令を発令

11~13世紀頃

十字軍の遠征でヨーロッパに香辛料がもたらされる

12・13世紀頃

ほぼヨーロッパ全域でハム・ソーセージが作られるようになる

14世紀頃~16世紀頃

ルネサンスの頃、今日のハム・ソーセージの原型ができる

18~19世紀

農業革命で家畜の生産性が向上

19世紀後半

冷蔵技術の発達により加工技術が進歩

1868年(明治元年)~

長崎浦上里村の松本辰五郎が中国人から、長崎市小島の中村健吉の祖父がオランダ人からハムの製法を教わり、製造を始めたという説があるが、はっきりした記録は残されていない

1872年(明治5年)

長崎大浦の片岡伊右衛門が米国人のペンスニより食肉加工を伝授され、工場を建設してハムの製造を開始

1873年(明治6年)

北海道開拓使庁がハムの試作に着手

1874年(明治7年)

英国人ウィリアム・カーティスが鎌倉郡川上村(現在の横浜市戸塚区)でハム・ベーコンの製造を開始

1879~1887年(明治12~20年)

益田直蔵、齋藤満平らがカーティスの製造技術をもとに鎌倉郡川上村で本格的な食肉加工業を開始。後に「鎌倉ハム」として広く知られる

1900年(明治33年)

カーティスからハムを仕入れて大船駅でサンドウィッチを売っていた富岡周蔵がハムの製造を開始した

1918年(大正7年)

飯田吉英が日本に留められていたドイツ人のカール・ヤーンより千葉市習志野でソーセージの製法を伝授される

1921年(大正10年)

東京都品川区大崎で創業したアウグスト・ローマイヤが日本で初めてロースハムを造る

1922年(大正11年)

明治食料株式会社がマイスター、へルマン・ウォルシュケを豚肉製品主任として招聘

1925年(大正14年)

マイスター、カール・レイモンが函館でハム・ソーセージ事業を開業

1939年(昭和14年)

(社)大日本豚肉加工協会〈現・(一社)日本食肉加工協会〉設立

1949年(昭和24年)

日本食肉加工業協同組合〈現・日本ハム・ソーセージ工業協同組合〉設立

1962年(昭和37年)

食肉加工品の日本農林規格(JAS)制定告示

豆知識

太古の昔から保存食だった

まだ狩猟が盛んだった時代に、獲物は塩漬けにすることで長く保存ができることを古代の人たちが知ったのが、ハム・ソーセージのはじまりです。飢えをしのぐために工夫した保存食が、現代の食卓を飾っているなんて、なんだか不思議ですね。

ベーコンは海の上で生まれた?

ある説によればベーコンは、紀元前数世紀頃、海賊が活躍していたデンマークで誕生したそうです。長い航海には保存食が必要ですが、船の上では料理が難しく、塩漬け肉を火であぶって貯蔵していました。ところがあるとき薪が湿っていて、塩漬け肉がほど良く煙でいぶされることに。いぶされた塩漬け肉は、味が良くなり、長く保存できることがわかりました。これがベーコンの原形になったといわれています。

スパイスで風味が飛躍的に向上

聖地エルサレムをとり返すべくイスラム諸国へ出かけていった十字軍は、東方から珍しいものをたくさんヨーロッパに持ち帰りました。そのひとつが香辛料です。この香辛料によって、ハム・ソーセージの味と保存技術が飛躍的に向上し、ヨーロッパにおけるハム・ソーセージ作りは、ますます盛んになりました。

名前の由来を知っていますか?

ソーセージの語源は、「塩漬け」を意味するラテン語の「salsus」に由来するとも、英語のSow(雌豚)とSage(セージ)からともいわれています。ちなみに、ソーセージについて書かれた最も古い文献といわれているのが、古代ギリシャのホメロス作「オデッセイア」です。また、サラミの語源は、今から約3,000年前に存在したエーゲ海の「サラミス」という都市の名前といわれています。

日本でも
開花したハム・ソーセージ

日本では、仏教伝来以降、しばしば肉を食べることが禁止されたこともあり、食肉加工の文化はほとんど発達しませんでした。日本でハム・ソーセージが初めて製造されたのは明治維新前の長崎。その後、外国から学ぶことで少しずつ広まっていきました。とはいえ、一般家庭の食卓にのぼるようになったのは昭和30~40年になってから。日本人にとってハム・ソーセージは明治からこの時期までずっと高級品だったのです。

ロースハムは日本人好み!

1921年、第一次世界大戦時に日本に留められていたドイツ人のアウグスト・ローマイヤは、当時の中華料理店で使用されなかった豚のロース肉に目をつけました。そして、これを活用して日本人の好みに合ったハムを造り、ロースハムとして広めました。今では、日本で一番人気のあるハムになりました。

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